「リストランテとは思えない、アモーレ」 其の六

 最近の傾向なのか、単なる流行か
「自然派ワインありますか」
と聞かれ、それ以外にどんな味わいが好みなのかわからずに往生することがある。
 ビオロジコ、ビオディナミという農法の認定を指していることはわかるが、
“自然派”という造語は突飛で言葉が一人歩きしている気がしてならない。

―かつて愛したワインたちは、不自然だというのか・・・・・・。

 アモーレにもビオワインはその言葉に頼らずにセレクションに存在する。
(味わいを頼りにセレクトしている。誰だかが云う“女子高生の○便”のようなやつはない)

 同様に肉料理に関しても
「これ、低温調理ですか」
「熟成肉ですか」(この場合、ドライエージングを指している。言葉が足りていない。)
―料理人とはそれぞれに最適の調理を施すものだ。

 長い間に受け継がれてきた味、慣れ親しんだ味覚はそう変わるものではないはずでは・・・・・・。
突飛な言葉や舌足らずな謳い文句は時として本質、或いは人間の本能的なものから
かけ離れていく気がする。
 さぁ、明日は休みだから、血の滴るステーキといつものワインを飲もう。
ステーキは大きな塊で焼くのがいい。涎れが出てくるゥ。

リストランテアモーレ 給仕 久保木博

RISTORANTE Amore